子どもの力を伸ばす
2018.11.4
子どもに正しい生活習慣を身につけさせたいとき、大人は「ちゃんと片付けなさい」「挨拶しなさい」など、言葉で伝えることが多いと思います。ところが、子どもにとっては、言葉で聞いたことを実行に移すのはとても難しいこと。大人は自らお手本になることが大切です。
子どもが2~3歳になり、少しずつ言葉を使ったコミュニケーションができるようになると、大人は言葉で子どもに何かを伝えようとします。大人が物事を学んだり、覚えたりするとき、本を読んだり、インターネットの情報を見たり、専門家のレクチャーを受けるなど、言葉を使うことが当たり前なので、子どもにも同じように言葉で伝えようとします。
でも、これは子どもには難しいのです。
たとえば、冒頭で例に挙げた「ちゃんと片付けなさい」という言葉。
「ちゃんと」とは、どういう状態なのか?
「片付ける」とは、何をすればいいの?
子どもにとって言葉は抽象的過ぎて、具体的にどうすればいいのか頭に思い描くことができないのです。子どもに「ちゃんと片づける」ための具体的な方法を示すには、大人が目の前で、くり返しやって見せることが大切です。
モンテッソーリ教育には、「提示(提供)」という独自の考え方があります。子どもの興味や発達に合わせて、動きや道具の使い方などを大人が目の前でやって見せることで、子どもに伝えることです。
「子は親の鏡」といわれますが、子どもは、身近な大人のしぐさや立ち居振る舞いをとてもよく観察しながら成長します。大人の行動を見ることが大好きだし、どうすれば、上手にできるのか知りたい。まねをするのも得意です。大人のすることを、じっと黙って見つめながら頭をフルに働かせて、自分から学ぼうとします。
たとえば、子どもに挨拶をきちんとする子になってほしいと思ったら、「挨拶は?」「どうして挨拶できないの?」と言葉で促すよりも、大人が率先して家族や近所の人、先生など、周囲に挨拶する姿を見せることが大切です。生活習慣に限らず、他のどんなことでも同じです。
大人の思った通りに興味を示さないこともあるし、最初は上手にできないこともあるでしょう。それでも、大人がくり返し正しいお手本を見せることで、子どもは自分で学び、さまざまなことを身に着けていきます。
年齢別
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