子どもの力を伸ばす
2023.1.26
幼稚園や保育園に通うようになると、これまで家で大人が代わりにしていたことも、園では子どもが自分ですることになります。はじめて母子分離(保護者と離れて教室に通う)をした子どもが、自分の身支度を自分でできるようになるためには、家庭でどのようなサポートが必要なのでしょうか。3年保育幼稚園(年少から入園する子ども)の受験担当教師に聞きました。
近年、入園した時にはさみを使えない子どもが増えています。指の力をつけておくには、普段から手や指先をたくさん使っていることが不可欠です。具体的には「はさみを握って紙を切る」「シールをつまんではる」「紙をめくる、折る」「クレヨンを思い通りに動かす」などです。「ハンカチを使って手を拭き、ポケットに戻す」「自分で鼻をかむ」「うわばき袋に靴をしまう」といった日常の何気ない動作も、巧緻性が身についていれば、困難なく行えます。毎日少しずつでも練習しておきましょう。
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何かをするときには準備が必要です。食事の準備の練習としてランチョンマットにカトラリーやコップ、お弁当をセットするのはいかがでしょうか。刺繍されたカトラリーの位置にぴったりそろえて置くことは、何でも決まったとおりにしたいという「秩序感」を大切にするこの時期の子どもには楽しい活動です。食事の間は必ず子どもサイズのお手拭きを用意して、手や口が汚れたら自分で拭く練習もしましょう。
そして、ひとつの活動が終わった後の片付けはとても大切です。アイ・シー・イー幼児教室では、一人にひとつお道具箱を用意して、使ったら元の場所に片づける練習をしています。ICEモンテッソーリこどものいえでも、ひとつの活動が終わったら必ず道具を棚に戻してから次の活動を行います。いつも整頓された空間で過ごす気持ちよさを、小さなうちから感じられるようにしていきましょう。
子どもが家族の一員として自信をもって生活するために、積極的にお手伝いを頼みましょう。たとえば「食事の前にテーブルを拭いてもらう」のはいかがでしょうか。ダスターを濡らして、絞り、テーブルの上で動かすことは、子どもにとって実はとても難しい動作です。より、子どもの手のサイズにあったものを選び、動かしやすいように工夫しましょう。
お手伝いをするときは、着ているものが汚れないように、また活動の意欲を高め、開始と終了で気持ちの切り替えができるエプロンをつけることを幼稚園受験では推奨しています。そして使い終わったエプロンは、きちんとたたんで元の場所に戻します。そのため形がシンプルでたたみやすいものがおすすめです。
よい生活習慣は、受験をする、しないに関わらず、子どものうちに身に付けておきたいものです。入園に向けて、日常生活の中で子どもができることを探してみましょう。
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