環境づくり
2018.11.4
おもちゃや絵本を次から次へ出して、片付けずに散らかしっぱなし。足の踏み場もない部屋で「どうしたら片付けるようになるの?」と悩む人も多いかもしれません。子どもが片付け好きになるためには環境にポイントがあるようです。一緒に考えてみましょう。
ICEモンテッソーリこどものいえでは、子どもたちの使う教具が棚に整然と並べられています。ただ整理されているだけではなく、子どもたちにもどこに何があるか把握しやすく、使いたいときに自由に使えるように、置き場所や向き、順番なども決まっています。
家庭では、子ども専用の棚を用意するのは難しいかもしれません。棚の一部や部屋の一角を子どものスペースと決めて、そこに置ききれないものは、押入れなどにしまっておき、ときどき、使わなくなったものと新しいものを入れ替えるのでもいいでしょう。
子どもスペースを整えるポイントは、
1.子どもの目線で全体を見渡せること。
2.子どもの力で自由に出し入れできること。
3.いつも決まった場所に置くこと。
大きなおもちゃ箱に全部を放り込んでしまうと、子どもには全体が見えません。遊びたいおもちゃが決まっていても、それが見つからないと、箱をひっくり返したり、広げたりして探さなくてはならず、それが大人には散らかしているように見えるのです。
物の置き場所がいつも決まっていることも大切です。片付ける物の写真や絵を用意して、置き場所に貼ったり、物を形どった線を描いておいたりすると、子どもは片付ける作業も楽しんでやるようになります。
おもちゃや絵本に限らず、洋服や靴など身につけるものも同じです。
靴はここ、鞄はここ、洋服はここと決めて、子どもでも手が届くポールなどに吊るしておいて「〇〇ちゃんの洋服はここにあるからね」と説明すると、身支度も自分でできるようになります。
夜中に子どもが寝静まってから、散らかった部屋を片付ける人も多いかもしれません。(教えるよりも「見せる」)でもお話した通り、子どもは大人の姿を見て、生活習慣を学びます。子どもの見えないところで大人が片付けてしまうと、子どもにとっては、知らない間に部屋が片付いた状態になっているので、片付けを学ぶ機会がないのです。
子どもは好奇心がいっぱいで、次から次へと興味が移ります。さっきまで絵本を読んでいたのに、次は積み木で遊びたそうにしているなと思ったら「絵本を片付けてから、積み木で遊ぼうね」と子どもの興味が移ったタイミングで、片付けができるようになるといいですね。最初はなかなかできなくても、毎日くり返し伝えることで、片付けの習慣が身についていきます。
いちばん大切なことは、大人が楽しそうに片付けることです。
「こんなに散らかして!」と文句をいいながら、面倒くさそうに片付けているのでは、子どもは「片付けは楽しくないことなんだ」と思ってしまいます。
一緒に片付けることで「同じ場所に戻せたね、部屋がきれいになって気持ちいいね」という喜びや達成感を、子どもと共有できるといいですね。
年齢別
環境づくり
新型コロナウイルス感染症の感染予防対策として「手洗い」が推奨されています。ところが「子どもが手洗いを嫌がる」「何度言っても自分からやらない」という悩みもよく耳にします。子どもに手洗いの習慣をつけるには、どうすればいいのでしょうか?
環境づくり
子どもが2~3歳になると、些細なことで、急に怒り出したり、泣き出したりすることがあります。いつもとちがう靴を履かせようとした、お母さんのマグカップをお父さんが使った、幼稚園の帰りにいつもとちがう道を通ったなど、この時期の子どもにとって「いつもと同じ」は、とても重要な意味があるのです。
環境づくり
2~3歳ごろになると、「はさみ」に興味を持ち始める子どもが増えてきます。危ないからと遠ざけてしまわず、子どもの手のサイズに合ったはさみと専用の用紙を用意して「切りたい!」という子どもの意欲に応えましょう。